アマチュアバンドがスタジオからライブ配信してみた話
今はコロナの影響でライブ・スタジオ練習ができない状況ですが、コロナとは関係なしに3月にスタジオセッション演奏をFacebook生配信チャレンジしてみました。コロナが落ち着いたらまたこういう機会があるかもしれないのでメモ的に反省点などを書いてみます(演奏の反省でなくw ライブ配信環境のことです)。
なぜライブ配信を行ったか
このバンドの集まりは2019年末にオレのわがままで集まった「一日だけのバンド」です(その当時はコロナのコの字もなく)。メンバー全員の予定と練習時間を考慮し、2020年3月下旬に一回だけあつまって演奏しようってことになってました。いわゆる「スタジオセッション」です。で、せっかく集まるのだし、気合を入れるという意味も含め「せっかくだからライブ配信してみよう」ってことになったわけです。タイミングがタイミングだけど、本当にコロナとは関係なしにライブ配信をしようってことになってました。メンバーだけで演奏するよりは、画面越しとはいえ観てくれる人がいるのは演奏側もテンションが全然違いますからね。
ライブ配信するメディアは色々あるみたい
今はライブ配信が盛んなので色々な配信手段があるようです。大まかに分けると
1.スマホアプリ系
2.従来のwebがもとになっている系
1はインスタライブとか17Liveとか。2はYouTubeライブ・ツイキャス・フェイスブックライブ・ツィッター社のペリスコープなどいっぱいあります。
演奏者を含め、観てくれる人も中高年が多いので、とりあえずアプリインストールが必要な1のスマホアプリ系は却下。インスタライブは4月末現在、いろんな人がやりだしたので今ならアリかもですが、3月時点ではそこまで有名じゃなかったです。あと、そもそもオレがインスタやっていないw
となると残る選択肢は
・YouTubeライブ
・ツイキャス
・フェイスブックライブ
・ペリスコープ
の4つになりました。
コピーバンドのライブ配信は著作権の問題がある
で、今回はZiggyのコピーバンドだったわけですが、コピーバンドなので人様の曲を勝手にライブ配信することはできません。でも、ほとんどの動画投稿サービスはJASRACと利用許諾契約を締結しています。
JASRACと利用許諾契約を締結しているUGCサービスの一覧
オレは過去に仕事でペリスコープでライブ配信したことは何度かあります。なのでペリスコープでライブ配信しようと思ったらツイッター社はJASRACと契約してませんでした。
YouTubeライブは登録者1000人以上のチャンネル持ってないとライブ配信できません。
YouTubeで配信するのがベストと思われますが、オレはユーチューバーじゃないので配信出来ません。
ってことで残るはツイキャスとFacebookライブの2つ。ツイキャスはかなり昔のサービスの印象があるのと、おっさん世代には馴染みがない気がする。
ってことで、おじさんユーザーが最も多く著作権問題もクリアしてるフェイスブックのライブ配信機能を使うことにしました。
あとフェイスブックは閉じた世界っていうのも大きいですね。ツィッターやツイキャスだと世界中の誰でも見ることができるのでコメントでディスられるのが怖いっていう点もw
フェイスブックのライブ配信は超簡単。演奏者のタグ付けもOK
フェイスブックアプリでのライブ配信は超簡単です。
1.フェイスブックアプリを開き
※以下英語画面ですが、普通は日本語です。
書き込みフォーム下の「ライブ」をタップ
2.以下の画面になるので、To:のところで公開範囲を設定。画面下赤丸の「説明を追加」的なとこをタップし
3.ライブ配信するタイトルを入力し、画面下の友達タグ付けアイコンをタップし、バンドメンバーのフェイスブックIDをタグ付けすればOKです。
バンドメンバーをタグ付けすることにより、それらのメンバーのタイムラインに「ライブしてること」が表示されます(たぶん)。
今回ライブ配信するにあたり、他のメンバーから「自分のフェイスブック友達にライブ配信することを伝えたいけど、どうすればよいか?」っていう質問が多かったけど、この方式でタグ付けすればOKです。
スタジオからライブ配信するときの問題点その1:携帯電波が弱いかも・・
音楽スタジオやライブハウスは地下にあることがあります。そのときに問題になるのが「携帯の電波弱い問題」。今回ライブ配信を行ったスタジオは地下でした。ざっくり過ぎる見取り図が以下。
実はライブ配信の前日にギター氏と二人で(オレはベース)、音作りのためにスタジオ入りしました。ついでにライブ配信のテストも。その時入ったのが上図のCスタジオ。ちょっと奥まったところにあって地下なうえに分厚い防音扉が2枚あるんで携帯電波がほぼ入らずでした(ソフトバンクとドコモ)。
スタジオにはWiFiが飛んでたけど、これまたほぼほぼ使い物にならない遅さ。一応、その筋にはちょっと詳しいのでスタジオのスタッフを呼んで事情を説明してみました。そしたら、スタジオ内までLANケーブルが引かれてて、ミキサーの裏に超小型のWiFi親機がついてました。その親機からWiFi電波拾っているわけですが、AppleMusicの配信さえもまともに再生できないほど電波状況が悪い・・・。あげく何度もセッションが途切れる感じ。音楽ストリーミングでさえまともに再生できないので、それよりも多くのデータを転送する「動画ライブ配信」は無理と判断しました。
携帯電波がアンテナ1~2本、スタジオのWiFiも駄目。ってことで、ライブ配信は半ば諦めることに・・・・
ダメ元で迎えた当日!奇跡が起こるw
そんな感じで電波がないんでライブ配信はほぼ諦めてました。一応やるけど、たぶん跡切れ跡切れ配信になるだろうと。スタジオの小型WiFi親機があまりにもショボイ(失礼)から、自前の親機も一応持っていくことに。
で、ライブ配信当日、思いがけない奇跡が起こりました。前日の練習で使ったCスタジオと、同じスタジオを本番でも予約してたのに、当日はまさかのBスタジオに変更になってました。スタジオの人曰く「広さは同じです」とのこと。で、もう一度簡易見取り図を見てください↓
CスタよりもBスタのほうが、ほんのちょっと外に近いんです。この「ほんのちょっと」の差が奇跡を生みましたw 携帯電波がまーまーよく入るんです。ネットのスピードテストを実行したら15Mbpsくらいでてました。
一般的に動画を快適に見るには下り10MbpsあればOKと言われるので、上り(見る側でなく配信する側)で15Mbpsあれば上等です。
ちなみにスピードテストは以下で行なえます
スタジオからライブ配信するときの問題点その2:スマホカメラの画角が狭いかも
今回のライブ配信はオレのiPhoneXSで行いました。そしてざっくりのスタジオ配置は以下の感じ。
iPhoneXSカメラの画角は水平: 67° 垂直: 53°。35mm換算で26mm相当のレンズです。というわけで今回使ったスタジオは横長だったので、iPhoneXSのレンズでは画角狭すぎでメンバー全員が収まりません・・・
でもiPhone11の超広角レンズなら水平: 102° 垂直: 86°、35mm換算で14mm相当というとんでもない広角なので多分メンバー全員収まるのではないかと想像します。
なので今回はiPhoneレンズに後付けする激安魚眼レンズを使ってライブ配信しました。たしか600円くらいで買ったやつw
映像が激しく歪んでいて「風呂場からの配信ですか?」って言われたくらい曇っていたのはこの安物魚眼レンズのせいです。iPhone11かもっと購入なワイドコンバージョンレンズならこんな酷い画質にはならないですw
でも、ビジュアル系バンドでもないので、粗が隠れてむしろオッケー的な?(*´ω`*)
スタジオからライブ配信するときの問題点その3:音は妥協スべし
音についてもあとからいくつか指摘されましたが、これはiPhoneの内蔵マイクでPAの音をそのまま録ってるので妥協するしかありません。それでもiPhone内蔵のマイクは素晴らしいと思います。スタジオの爆音もいい塩梅にコンプレッサーかけて普通に聴かせてくれます。多くのAndroidスマホは音が割れて聞くに堪えないです。そう、iPhoneならね(-ω☆)キラリ
音に凝るのであれば、それこそギターもベースもラインに突っ込んでミキサーのラインアウトからPCにつないで配信・・・などもあるかもですが、そこまでする気はサラサラないのでiPhoneマイクの一発撮りで妥協しました。
ボーカルとキーボードの音が小さいという指摘をいただきましたが、あれは↓
カメラがPAスピーカーよりちょっと前にあったのが問題でした。スピーカーが壁ギリギリにあったので、iPhoneのフロントマイクではちょっと拾いづらかった模様。
フェイスブックライブでの反省点
観てくれる人はみんなスマホで見るものと勝手に思ってたんですが、配信した当日は土曜日だったので、案外PCで観てくれた人もいました。
上記のiPhoneの画角の問題で、最初はiPhoneを横向きで配信してました。
スマホで見るには問題ないんですが、PCで見ると画面が横向きになっていたそうです(焦)
なので、途中からスマホを縦にして配信しました。
今回はカメラマンさんが助っ人できてくれたので、視聴者のコメントを観ながら対応できました。
そう、視聴者のリアルタイムコメントは演者には見えませんw せっかく応援してくれても演奏者は見れない。今回カメラマンさんが読み上げてくれたので、なんとかなったけど、無人で三脚固定配信の場合、音量バランス調整依頼や「途切れて見れない」などのコメントを演奏しながらでは見れないっていう問題もありますね。
まとめ
いろいろダラダラ書いてきましたが、ぶっつけ本番の割には割とうまくライブ配信できたと勝手に思っています。回線も割と安定してて途切れることが無かったようです。広角レンズによる画質が悪いのは別として。
ちなみに演奏の方も全員で合わせたのはこの日が初。なにもかもぶっつけ本番でした。
で、バンドやっている人の多くはオレくらいの中高年だと思われますが、おじさん世代でもiPhoneと電波とフェイスブックIDさえあれば仲間内に向けたライブ配信はかんたんに出来ますよ~って言いたかったブログでした。
なお、ライブ配信した動画はそのままiPhoneのカメラロールに保存できます。なので、それをあとからYouTubeにアップすることも可能です。ってことで、その時のやつが以下です。演奏についてはツッコミ不要でお願いします(*´ω`*)
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