スターな男#6 長野県 野尻湖と新潟県 笹ヶ峰で星空撮影
2022-10-09
前回書いた長野ビーナスラインでの撮影の翌日の話です。前夜ビーナスライン編では26時過ぎからの冬の星座の撮影だったので、この日は早めの時間から撮影を始めて夏の大三角形~天の川あたりをメインに撮りました。
野尻湖と笹ヶ峰での成果物

野尻湖畔の旅館と天の川




野尻湖で秋の星を撮る
野尻湖畔のホテルに泊まってる同業の先輩と星の写真を一緒に撮る約束してた日。この日の月齢は5。

20時ごろに月が沈むので、それに合わせて先輩が泊まっているホテルの駐車場へ行く。で、そっから菅川エリアに移動して星の撮影する予定だったんですよ。lightpollutionmapで見ると野尻湖の西~南側はちょと明るい。

菅川エリアの東側はちょっと暗いようです。そもそも野尻湖の北~西は建物が多いので電灯も多め。菅川の湖岸から湖側なら街灯も無いだろうし、西側へ沈みゆく夏の星座たちをいい感じに撮れるだろう、っていう想定です。
が、しかし・・・。菅川に行こうって約束してたのに同業先輩は「面倒だ!」とか言う😂確かにあの細い山道で菅川に行くのちょっと面倒ですが。ってことでなし崩し的にホテルの駐車場で撮影する羽目に。

それはそれで桟橋やらボートやらが密集してるエリアなので星景写真的にはいいロケーションではあります。ただやっぱし南側の地平線近くはかなり明るいです。たぶん長野市の明かりですね。

ホテルのすぐ横なのでホテルの明かりのゴーストが出たり

いきなりクルマがきたり

構図によっては電線がはいっちゃったり、とさすがに誰もいないビーナスラインのようにはいきません。空の暗さも前回の西湖や前日のビーナスラインを100点中70点だとするとここは60点くらいです。観光地だから仕方ないです。
で、もう秋なので天の川の一番明るいさそり座のあたりはかなり低いです。というかこの日はもろに月がドンピシャでさそり座の位置に。

ってことで、とりあえず星景写真一年目の今シーズン、夏の天の川の一番濃いところは撮影できずでした。来シーズンに期待。
俺的には前日のビーナスラインでかなり満足しちゃったので、まー野尻湖は適当でいいや、って感じでした。
先輩がコーヒー淹れてくれるっていうんで、それを待つ間、カメラをインターバル撮影モードにして放置。

絞りf1.8開放、SS30秒、ISO800の設定でインターバル撮影放置。

20時35分から57分まで32枚撮影。
一枚一枚はこんな感じです。JPEG撮って出しの無加工。

フォトショでそのJPEGを適当に調整してこんな感じ。

更に専用アプリSequetorで合成したのが冒頭で載せたやつ

↑建物とか木との境界が変になってるけど、観光地の街灯多めの60点の星空でもここまで天の川が映るのは驚きです。
思い切って聖地とされる笹ヶ峰キャンプ場まで行ってみたら・・・
野尻湖での撮影会は40分ほどで終了しホテルへ戻る・・・つもりだったけどせっかくここまで来たのだから・・・
ってことで笹ヶ峰キャンプ場ってところへ行くことに。全国の星景写真場所をネットで探してて見つけたこの場所。年に2回くらいは仕事で来る信濃町の近くなので目をつけていたんですよ。以下のサイトで知りました。

全国極上天体観測地マップ、比較的光害の少ない天体観測地まとめ
せっかく近くまで来てて月明かりないし雲も無いし、ってことで思い切って行ってみることに👍
が、しかし・・・・張り切ってナビをセットしてびっくり。まーまーなワインディングロード!

しかも真っ暗だしすれ違い困難な感じの狭いところも。なにより人っけが皆無でまーまー怖いっす😂
鹿が怖いのでかなりゆっくり走ってるのもあってなっかなか着かない。国道18号からかれこれ30分くらいは走ったかな?ってころにようやく人の気配、というか他のクルマのライトが見えた。大きめの駐車場へ到着。Google衛星写真ではなんどか見てた広い駐車場。ひとが全く居ない限界集落とおもいきや、ほぼ満車!ってくらいの凄いクルマの数。え、こんな最果ての地でみなさんキャンプしてるの・・・すごっ。
駐車場で望遠鏡をだしてる人もいたので邪魔にならぬように、って邪魔だとは思うけど、駐車場をぐるりと回って空いてるとこに駐車。こういうときドイツ車の「ライトがすぐ消えない仕様」がもどかしい😂 ヘッドライトもそうだけど室内灯がなかなか消えない🤣というかマカンってDRL的なのは一生消せないんですよねエンジン切らない限り。こういう光が邪魔になるであろう場所ではかなり気を使うのがドイツ車です。なので可能な限り速攻エンジン切って室内灯なんかも手動でOFFったりしてまーまー忙しい。
それはともかくクルマを降りて上を見上げてびっくり。満天の空。さっきの野尻湖とは次元の違うクリアさでした👍
なんせまわりが真っ暗。駐車場の片隅にサントリーの自販機があるけどその明かりが太陽のように眩しい😂 そんくらい人工的な明かりがないんです。暗闇。トイレ行くのも足元が暗過ぎでぜんぜん見えないレベル。って、数分もしたら目が慣れてきて見えるようになったけどまじで暗闇でした。
標高1400mらしいのでクリア感も高いです。
さっそく三脚だしてぼんやり見える天の川を撮影。
実は昼間の仕事での撮影のときRAW無しのJPEGのみの設定にしてて、星の撮影時にもそのままでした。だからこの日の晩の星写真はJPEGしかないんです。
でも、暗闇レベルが90点くらいだからJPEG無加工でこんくらい写ってました。

絞り1.8、SS30秒はいつものパターン。そしてISOが1600です。
試しにISO8000にしたのがこれ↓

普通8000まで上げると真っ白になるけど光害がないのでなんとかセーフです。俺史上過去最高の暗さでびっくりですよ👍
ただ駐車場だけあってクルマの往来は多く2枚に1枚は失敗でした。駐車場だから仕方ないです。

そして駐車場自体はそこそこ開けてますが周りは林であり電線もあったりします。

夜中にいきなり来たので仕方無しですね。明るいうちにロケハンしないとやっぱり駄目ですね。
とはいえ、そんな制限が多い場所だったけど空は本当に綺麗でした👍
冒頭に載せたのをもう一度。これ、合成なしの一発撮りJPEGですからね👍

拡大すると文字通り星の数ほどの無数の星🤣

アンドロメダ星雲もよくわかる

ってことで構図的に45℃の天の川しか撮れずだったけど大満足したのでお約束のクルマと一緒に撮影するタイム。
もとのJPEG写真

フォトショで星を明るくし周りのクルマを暗くして完成

PCの加工・合成技術が凄いので90点の現場いかなくても70点の現場で撮って合成すればOK?
ってことで富士五湖・ビーナスライン・野尻湖~笹ヶ峰と星景写真を撮ってみた結果、撮影自体はそんな難しくないです。機材揃えてその場に行けば初心者でもこれくらいは撮れます。でも、その後、PCで加工するのはちょっと面倒な感じだし、PCのハードウェアスペックも高いのが求められる趣味だなーって感想です。
で、今回、星空よく見える度65~70点の野尻湖と90点の笹ヶ峰で撮って帰宅後PCで加工して気づいたのです。
↓上半分が90点の笹ヶ峰、下半分が70点の野尻湖

↑これら2枚、大差ないですよね?
笹ヶ峰のJPEG撮って出し無加工がこれ↓

野尻湖のJPEG撮って出し無加工がこれ

ただし笹ヶ峰はISO1600で野尻湖は半分のISO800なので単純比較はできないけど明らかに笹ヶ峰のほうが写真の質は良いです。黒の締りとか。でも、結局映りがいまいちでも複数枚合成したりフォトショで加工したりすると最終的にはそんな違いが無いなーって思った。
なんせ笹ヶ峰への往復はほんとに大変だったので、加工で同じくらいになるのなら、あの峠道深夜ドライブの意味は・・・🤣🤔みたいな🤣
でもそれはあくまでも写真の話であって、この目で見た笹ヶ峰の星はほんとうに綺麗でした👍
カテゴリ:星景写真