小売店の立場から釣具メーカーのホームページに文句を言ってみる
そんなわけで仕事柄釣具メーカーさんのHPをよく見る、、、ってか正確には「文章・画像をコピー」しています。その行為が違法か?っていう問題はさておき・・
メーカーさんのホームページって
1.製品のレファレンス
2.ユーザーが楽しめるコンテンツ
3.問い合わせのタグイの窓口
以上3つが大きな柱だと思われます。1のレファレンスって他に適当な言葉が見つからないけど、いつでもそこを参照すれば、その製品の情報を得られるって意味です。カタログ的な。
ホームページを開設ししばらくログを録って解析すると、おそらく2のユーザー向けお楽しみコンテンツが全体の7~8割のアクセスがあるんではないでしょうか。具体的にはブログとか動画とか。
1の製品レファレンスは新発売の頃はそこそこアクセスがあっても、その後は殆どアクセスが無いかもしれません。けど、全国にいくつあるか知らないけど、釣りの小売店は製品情報をよく見てるはずです。特にネット通販をやっている店は。
A.ネット通販には商品写真と商品説明を載せる必要があるので、メーカーHP頼みになります。注文書がきたり新製品が入荷したらすぐにメーカーHPを見にいく。
B.もう一つは店頭でお客さんから問い合わせを受け、メーカーHPの製品情報で調べ事をする。
今や店頭小売だけでやってけるのは都市部の超大型店か現場型の小さい店でしょう。それ以外の店はネットでも売らないとやっていけない。だから、相当数のショップがメーカーHPの製品情報ページを参照してるはずです。
製品情報ページを最も利用してるのは小売店だと思います。
で、ここからが本題。
そのメーカーHPで製品を探しに行くと困ったことがいくつかあります
(1)探せないのは勘弁
これはけっこうあります。総合メーカーや餌釣り関係メーカーに多い。オレの場合バス関係はなんとか探せても、エサとかだとシリーズの体系的なものがまったくわからないからすげー大変。あと、ひとつのメーカーがいろんなブランドを保持してる場合も探すのが大変。検索窓があっても、ほとんど機能してないケースも多々あります。せめてGoogleのサイト内サーチはつけてほしい。
(2)そもそもその製品が載ってないはやめて~
これも意外に多いんです多いんです。新製品の出荷にページ作成が間に合ってないとか。新製品情報のところにリリース的にちょろっと「紙媒体資料のコピー」をちょっとだけ載せてるとかで探せない。
あと、メインの商材じゃない小物こそ情報源が少ないからメーカーHPに頼らざるをえないのに、載ってないorz
もっといえば、廃盤商品もある程度は載せて欲しいです。市場在庫がある限り、それを参照するケースはありますからね。家電メーカーのように、古いモデルは別コーナーに別けてでも廃盤後数年間は保持して欲しいです。
(3)天敵フラッシュのデジタルカタログ版で済ませているパターン
これなにげに厄介w あのバーチャル紙カタログみたいなやつ。関西系メーカーに多いです。あちらに素晴らしい営業マンがいらっしゃるんでしょうか。けっこうな数のメーカーさんが採用してます。メーカー的には紙のカタログを渡すだけでOKなのでかなり楽なんでしょうけど、あれはWEBというかデジタルデータ全否定ですからね・・・・外から検索もできないし、文字コピーもできないし最悪。
ないよりはマシだし、あの形式を好む年配の方もいらっしゃるんでしょうから、あれ自体を否定するわけではないんですよ。あれを採用しつつも、普通のWEB版も作って欲しいわけです。
(4)写真の背景が黒
バスとソルトに多いです。背景が黒ベースのサイト。そこにケチを付ける気はありませんが、商品のカラーチャートも背景が黒いと非常に困ります。小売店のサイトは殆どが白背景です。楽天・amazon・Yahoo!ショッピングも白です。
amazonに至っては「商品写真の背景は白以外使用禁止」っていう厳しいルールが敷かれています。だから、黒バックの写真は限りなく困るんです。PCをある程度使える人ならフォトショップとかでなんとか誤魔化せるけど・・・
ちなみにノイケさんは最高です。白背景であるうえ、ページ下部に
http://noikeweb.com/equipment/kyoukasingata.html
こんなリンクがあります。これは本当にありがたい。ただし欲を言えば、写真の解像度をもっと上げて欲しいです。 あと、カラーチャートの場合はファイル名をJANCODEにするとか、カラーコード名にしてもらえれば100点満点!
ぶっちゃけると、ブラウザで「ページを保存」ってやると画像もまるごと一括でダウンロードできます。なので敢えて一括ダウンロードリンクはいらない場合もあるんですが、それをつけてくれる気遣いが嬉しくて「また仕入れよう!」って思うかもしれませんw
ちなみにファイル名では、この前メガバスのブレーディングXの写真をコピったらファイル名が「BLADING-X_04_WESTERN_CLOWN_a.jpg」って感じになっていました。これはミス軽減できるんでとても有り難いファイル名です。
ごちゃごちゃ書きましたが、小売店が望む商品写真は
1.背景が白
2.高解像度(せめて640*480サイズ)&縦横比がすべて一緒
3.ドロップシャドウなし
4.ファイル名は正確なカラー名をローマ字表記するかカラーコード付き、JANCODEもあればベスト
5.商品説明の文章も生テキスト化されたファイルにある
6.これらのファイルを一括ダウンロードできる
だったら1000点満点で「このメーカーさん素敵!」ってことで発注書に記入する数も多めになるかもしれませんw
ちなみに「縦横比が一緒」ってのは縦長の商品も横長の商品もすべて同じ縦横寸法って意味です。ECシステムによって、アップロードするときに縦横比が固定されてるケースが多いからです。これがバラバラだとシステムにアップロードしたら、妙に縦長・横長になっちゃうからです。
大事なのでもう一度書きます。サイト自体は黒背景でも良いんです。カラーチャートの写真だけでも、白背景のを別途ダウンロードできれば最高!ってことです。
最初の撮影時に黒背景で撮ってる場合はしかたないけど・・・
もっと言えば、メーカーさんが紙媒体にも使える解像度、なおかつ背景が透明(EPSとかPNG)なファイル+JPEG版をセットでダウンロードできるようにしてくれれば、小売店もメディアさんも幸せになれると思います。
(5)商品コード(品番)を載せて欲しい
これは一般釣具メーカー、特に針とか仕掛けに関することですが、商品パッケージに書かれてある商品コードをホームページにも載せて欲しいんです。商品パッケージにはいろんな文字が書かれまくってて、どれがシリーズ名でどれが商品名でとかさっぱりわかりません。たいていの場合はパッケージに商品コードが書かれてるので、それをホームページにも記載してほしいです。多くのメーカーさんは載せてますが、それが無いところだと、まー探すのが大変!
(6)JANコードも載せて!
こんなもん、一般ユーザーさんにはまったく関係話ですし、楽天とかのモール出店業者さんにも関係ないかもしれませんが、JANCODEを必要とする小売店も少なくないはずです。問屋系メーカーさんはこのへんがしっかりしてて最高です。
そんなわけでオレが思うメーカーさんHPのベスト3は
No1.シマノ
言わずもがなですけどね。あれだけの商品数があるにもかかわらず、ナビゲーションが優秀で、迷子にならず目的の商品に辿り着けるのは素晴らしいです。品番・JANCODE(の一部)も載っているし、高品質で縦横比が一緒な白背景写真、豊富な商品解説、キレイなHTML。非の打ち所ゼロです。
No2.オーナーばり
こちらも商品数はものすごくたくさんあるけど、検索機能が超強力で、迷うこと無く商品を探せます。
更に、品名・品番を初めとするスペック情報に手抜きなし。JANコードもあるし、縦横比が一緒な大きめの白背景の写真。ページ下部には関連商品のアイコンもあって、パーフェクト!
このメーカーさんの製品情報は、どちらかと言うと一般ユーザーよりも小売店への大きい配慮が伺えます。好感度UP!w
No3ティムコ
こちらは先端技術を駆使?してるイノベーション賞的な。こちらもブランドが多くて、物凄い商品数があるにもかかわらず素晴らしい作りです。
カラーチャート写真がデカくて白背景でパーフェクト! だた上の画像が虫眼鏡jQueryになってて、拡大写真を普通の釣具店スタッフがダウンロードできるかが心配。この手のやつはサムネイルを右クリックして「名前をつけて保存」するのでちょっとややこしいです。
カラーチャートのファイル名がJANCODEになってるものグッド!でも、リストにはJANではない商品コードが載ってるのが残念です。もちろんメーカーさんなりの理由があるんでしょうけどね。細かいツッコミとしては今バスマンで話題沸騰中のBOILのハンドウォーマーが探せなかったのが残念!Foxfireしか出てこない。
追記:ティムコさんは小売店向けのページがあって、そこではJANCODEリストや写真データの一括ダウンロードが可能になっていました。スバラらしい!パーフェクトです。
それでは最後にワースト1の発表!!
は、しませんw
でも、どこだかは解るでしょう(・ω・)ノ
そんなわけで全くもって個人的な要望というか文句をツラツラと書いてみました。これが小売店の総意だとは言いませんが、あながち遠くはないと思います。オレのFBフレンズにはメーカーさんが多いので、目を通してくれることを期待して書いてみました。もっとも熱心に御社サイトの製品情報コーナーを活用してるのは「全国の小売店」っていう前提にたって書いてみました。ネット販売してないところでも、店頭POPとかで写真をコピーすることも多いと思われるので、やっぱり黒背景はなんにしても使いづらいです(・ω・)ノ
余談:更なる課題 業界統一商品データフォーマットの必要性
今やネットでの取引額が実店舗のそれを上回っているところは少なくないはずです。某問屋さんもamazonですげー売ってるなんて噂も耳にしますしw そんな時代なので、釣り業界ももっとIT化されたらいいんですけどね。
amazonや楽天に商品をUPするときはCSVデータで一括登録できます。Yahoo!ショッピングはしらないけどもちろん可能でしょう。もちろんカラーミーとかシッププロ、ECキューブなんかのシステムもCSVアップロードできます。世の中のECシステムの99%はできると思います。
そこで、メーカーさんが、商品マスターをサイト上にUPして小売店がダウンロードできれば最高です。大手さんではすでにやっているところもありますが、データがまったくメンテされてなく10年前だったりw
そして、その商品マスターデータのフォーマットは業界で統一されていたら最高です。フォーマットってのはエクセルの表でいうところの一行目の「項目名」ですかね?
JANCODE|メーカーコード|品番|大カテゴリ|中カテゴリ|小カテゴリ|カラーコード|
↑こんな感じのイメージ。
列の並びは多少違ってもいいんで(EXCELで編集できるんで)、ネット通販で必要と思われる項目がすべて掲載されたCSVファイルでもエクセルファイルでもダウンロードできれば文句なしです。
メーカー毎にフォーマットがあまりにも違うと困るんで、コード化・体系化のルールを業界団体が作れればベストですよね。
なんていうのはおそらく夢物語だと思いますがw オレが生きているうちは無理でしょうね。未だに電話・FAXがメインの業界なんで。けど、そうも言ってられない時代なのは確かです。
もっともあまりにもIT化されたら、それこそ外部の大手資本が参入してきて、うちみたいな小さい会社は完全にヤラれちゃう可能性大ですけどねw
ありえないほど面倒なことを業界全体でやっているから今の釣り業界が成り立っているのかな?っても思いますが(・ω・)ノ
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