海外通販トラブルネタ「釣具送ったら中古の包丁が届いた」

そんなわけで海外通販はもう10数年やってます。買う方もだけど売る方を。
みなさんが思うよりは実は海外通販のトラブル、、というか輸送中のトラブルは少ないです。
超頑丈な紙管に釣り竿入れて、紙管ごと折られたのが1回フェデックスであったのは印象に残ってます。人力では絶対に折れないやつなので鉄の扉で挟んだとかフォークリフトで踏んだとかそんなレベルの事故。あと釣り竿を盗まれたのが1回。ヨーロッパ方面だと荷物が消えるってのも数年に一回はあるかな? 税関で止まるなんていう小さいトラブルはあるけど致命的な輸送中のトラブルってあんまりないんです。
そんな中、今日珍しいトラブルが起こったのでブログネタにしてみます。それが表題の件。
リピーターのロシアのお客さんからこんなメールが来た
Hi, I received the package. But there is no fishing tackle, there are 2 knives in it.
パッケージ受け取った。でも釣具がなくて2本のナイフが入ってた。
これ読んだときとりあえずカフェオレ吹きました。コロナの影響でロシアは飛行機便の受け入れをしてなくて、いまなお船便でしか送れません。なのでその荷物を送ったのが2021年2月21日。お客さんは2ヶ月も待ってくれたわけですよ。そして楽しみにして箱を開けたら釣具でなくナイフが2本入ってた😪
オレの頭の中もプチ混乱。どっかで荷物が入れ替わったかなーって思ってお客さんに中身とか伝票、箱の写真を送ってと頼む。で帰ってきたのが冒頭に載せた写真。カフェオレ吹いた(二度目)。
ロシアからしたらナイフですよね。これは日本でいう「包丁」しかも刃がボロボロの中古品。ビンデージ品?
そして何故か「おーいお茶」のティーバッグが1個(しかもガムテで貼られてる)。
一応、新聞紙で梱包されていたので、これはきっとeBayとかでジャパニーズビンテージナイフとかいう括りで売られているんでしょうね。そんな世界があるとは驚きです。
さすがのロシア人なのでお客さんは冷静です。これが某国やら某国だと怒り狂ってPayPal Dispute案件だけどさすが冷静なロシア人で助かった。
そのお客さんはロシアの郵便局へ連絡したそう。
本来ならオレも集荷に来た郵便局へ連絡し、所定の手続きをとらないといけません。紙ベースでめっちゃ面倒なやつ。もちろん令和時代ですが日本郵便とのやりとりって基本的にはメールは使えず昭和と同じく紙・電話ベースです。(個別の担当者はメールもOK)。なので、正直面倒でやってられない。
ここでオレは思った。
「これは絶対にどっかで伝票が入れ替わったケース。だから、ロシアのどこかに包丁の中古を買ったら、わけわからん釣り道具?みたいなのがいっぱい届いた」っていう人がいるはずで、なおかつ日本のどこかに「お客さんへ包丁送ったけど、お客さんからルアーが届いた」ってクレーム来て途方にくれているeBayのセラーがいるはず。
その包丁を売ったeBayのセラーさんと直接連絡がとれたら、それぞれのロシアのお客さん同士で国内輸送してもらって問題を解決するのがベストと思った。
SNSの力を信じてtwitterに「包丁の中古をロシアに送ったら釣具届いて困っているeBayセラーさんいませんか?拡散希望」って書いてみようとも思ったけどとても見つかりそうもない🤭
なにか手がかりが無いかと送られてきた写真をよくよく見てみたら・・・

ソリオバンディットの中古車の広告が映ってて、モザイクで消したけどそこにはとある県の名前が書かれてたんですよ!
N県とします。おそらくそのセラーさんはN県のひと。で、お客さんに届いた箱の写真も送ってもらう。

モザイクかけてるけど↑右側の書類(Invoice)は確実にオレが作成したもの。でも、ダンボールは100%うちの店のではないんです。海外宛にガムテープ使わないし。だからこれみて100%、どっかで伝票が入れ替わったことを確信。そして、これまたモザイクかけてるけど受領印みたいなやつ。

↑これにズバリどんぴしゃでN県の某郵便局名が書かれてた!
ってことで、その某郵便局に電話して事情を説明。そして、その荷物を出した人にコンタクト取りたいと伝えた。うちの商品は新品だけど、そちらの発送者さんのは中古品。世界に唯一無二のもので、相当困っているはず、だから、ロシア国内でお客さん同士で交換するのがベストの問題解決方法ですよ、って郵便局の人を説得してみたら「そうですね。わかりました。ちょっと調べてから折返し電話します」と。
ダメ元でその荷物を出した人にコンタクト取りたいと伝えたけど、あっさりOKが出たので拍子抜け!
が、しかし、さすが日本郵便さんです。やっぱり真面目ですね。「上のものに相談したらNGだった」と😅。まーそうなりますよね~。個人情報的な扱いでしょうしね。
ってことでオレの目論見は大外れ・・・・😂
正規の手順をとることに。オレだけでなく、N県の業者さん、その業者へ包丁をオーダーしたロシアの人、オレのお客さんのロシアの人、合計4名がそれぞれの郵便局へ異議申し立て的な書面を提出しないとダメなんです。いやぁ面倒だし凄い時間がかかる。
コロナでなければ普通に空輸便で日本に返送してもらって再送信・・・ってのもあるけど、なんせ今は2~3ヶ月かかる船便しかないので、それやったら更に半年かかる。
なので、ロシアの郵便局がちゃんと仕事してそれぞれ正しい方へ送ってくれることを願うしかない感じ。
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それか、N県の包丁業者さんもオレと同じこと考えてて「ロシアへ釣具を輸出してる釣具店」をネットで探してくれてたらうちの店か、このブログにたどり着いてくれて連絡取れれば話は早いんですけどねぇぇぇぇ。
とまぁ、なかなかレアなトラブルで、よりによって中身が「中古の包丁」っていうパワーワード! いやーでも、世の中にはいろんなものの市場があるもんなんですね~👋
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