スターな男 #14 山口県 角島と秋吉台で晩夏~冬の星を撮る
そんなわけで山口県をウロウロし日没のタイミングで山口県の日本海側にある景勝地「角島」に到着。
ここは6月にも一回来ててなんとなくの星撮影向け下見はOKな場所。到着した18時ごろは雲が多めで駄目かな?って思いつつもしばらくクルマで待っていたら19時ごろけっこう晴れてきた!ってことで撮影開始。
角島にかかる橋と夏の立ってる天の川がいい感じに撮れないかな?って妄想。以下はその妄想を元にフォトショで雑に合成した図です。
題して『角島大橋と夏の天の川』
が、しかし・・・・
現実に角島大橋が見える場所に立ってみると角島大橋方向は西北~西を向いていた。この時期・この時間帯のその方向の空は極めて寂しいんです🤣
ステラシアターで見てみる。黄色で囲ったのが橋がある向き。
めっちゃ地味😆
たしかにGoogleマップで見ても下の駐車場から橋は西方向へ伸びてますね。
ってことで駐車場のトイレの近くから橋にレンズを向けて撮った図。駐車場にオレンジ色の街灯がたくさんあって周りのがその色に染まります。そして街灯がゴーストだったかになって映っちゃっていますね。
同じ場所で縦構図。北斗七星が映ってますがそれ以外は地味な空。ちょっとまだ夕暮れの明るさものこってるけど。
ってことで大橋は諦め展望台へ登って夏の天の川へレンズを向ける。
「角島大橋展望台から夏の天の川」
とりあえずシャッタースピード30秒、絞り開放、ISO640でこんくらい。
ISO4000まで上げたらやり過ぎ
ISO800。地上の明るさも含めこんくらいがいい感じですかね? 30秒露出なので拡大すると星は流れてます。
やっぱり映える大橋も捨てがたいので展望台から大橋方面を望む。
ISO800で10秒露出。オレンジっぽい街灯と青い空が補色の関係になっててまーまーエモいかんじ?
でもやっぱり星が寂しすぎる~
ってことで夏の天の川のほうへカメラを振る。風景と星を一緒に撮る「星景写真」と言われるやつ。
角島展望台から南西を向け夏の天の川
海辺での撮影は初体験。けっこうちゃんと写るんですね。
そしてやっぱり漁火がなかなか手ごわい💦
天の川を真ん中に入れてみる。するとちょっと地上の景色がいまいちになる。人工衛星飛びまくり。
以上はすべて1枚撮り。試しにSequatorで重ねてみる。f1.8 SS30秒 ISO800のを6枚Sequatorで合成。
縦位置にしてもうちょっと海岸を入るようにした。シャッタースピード30秒は14mmでも流れちゃうので10秒にしてISOを6400までUPした1枚撮り。
街灯のオレンジがちょっとなぁ。上記条件で撮った7枚をSequatorで合成したのが以下
星景写真もネタが尽きたので真上を撮ってみる
4枚Seqator合成。大差なし。
なお山側は街灯がたくさんあるので全然だめでした。また角島へ渡ればもっと色々な星景写真を撮れそうですが下見してないので今回はパスしました。
20時くらいになったら天の川がちょっと下に降りてきて角島大橋にレンズ向け14mm広角の縦構図で天の川が入るくらいになってきた。
最初にあげた妄想図とは角度がぜんぜん違った😆🤣
そんなこんなで角島はまーまー満足できた。そうこうしてたらどんどん天気が良くなって気づけば快晴になってた!
というわけで6月に山口県に来たとき、昼間にちょっとドライブしておおよその感じを掴んでる「秋吉台」まで行ってみることにした。
山口県の秋吉台で冬の星座を撮ってみたが曇ってた・・・
あの界隈でもっとも広いと思われる長者ヶ森駐車場。視界がけっこう開けているのも確認済み。22時30分くらいにその駐車場に到着したらクルマが5~6台停まってた。たぶんカーソックス組み😆 そしてなにより雲が多くて撮影は無理!ってことで、なんとなく居づらいので駐車場を出て次のポイントへ。そこも前回きたときに見つけておいた東側の視界がひらけててカルスト地形がいっぱい見える路側帯みたいなところ。
クルマを降りてびっくり!超真っ暗。まさに漆黒の闇!!!!目が慣れてないとはいえ、クルマを降りたら自分の足元がなにも見えないレベル。カルスト台地自体はけっこう市街地が近いから地平線近くはけっこう明るい。だけどカルスト台地自体は駐車場以外は街灯が何も無いのでまじで真っ暗!こんなに暗いのは去年の新潟県 笹ヶ峰キャンプ場以来。
とりあえずここでカメラを出してなんまいか撮ってみた。が、雲多すぎ~
引きの絵だと分かりづらいけど拡大し明るくするとカルストな岩が見えます。
反対側はちょっと丘になってて視界はいまいち
雲が多すぎて星景写真は無理なので天体撮影をして時間を潰した。前回の長野ビーナスライン編で書いた「望遠レンズでアンドロメダ銀河を撮ってみたい」ってやつです。F1.8の超広角レンスだと余裕で映るアンドロメダ銀河。それをもっと長いレンズで撮って大きく映してみたいっていう欲求です。でも、実際にF4クラスのレンズだとあんなに明るく映るアンドロメダ銀河がファインダーで捉えることができない。なんかソニーのカメラだと暗所をめっちゃドーピングして明るくするゲイン増し増し機能があるって耳にしたことあるけどキャノンは無いんです。
で、単純に気づいたんです。あ、F4レンズだからファインダーに映らないのか、と。F2.8なら見えるのかも?ってことで・・・
RF70-200mm F2.8 L IS USMでついにアンドロメダ銀河を撮ることができた👍
いつも星の撮影ではもってこないけど今回は仕事用で積んでる70-200 F2.8があるんです👍 ってことでそれにしてファインダーを覗いてみた。そしたらなんと!すぐに見つかったんですアンドロメダ銀河。ほんのちょっとだけ周りが雲状にぼんやりしてるのがファインダーでわかった。
だいたいのイメージは下図な感じ。
見つけた~って感じで真ん中にもってきてまずは広角端の70mmから撮ってみた。RF70-200mm F2.8 SS30Sec. ISO-4000
さすがに70mmで30秒は流れますね。そんなのお構いなしで望遠端200mm。
いい感じ👍 そして奇跡が起きた。もう一枚撮ってみたら、レンズを真上に向けてるんでレンズの重さで勝手にZOOMINGしてワープしたような映像に👍🤣 狙っては撮れないなこれ🤣
ISOを16000までUPしSS10秒でトライ
映りの出来はともかくこれをやってみたかったので満足です👍
で、次は前にも撮ったことがあるM45すばる。これは明るいのでRF100-500の開放F4.5-7.1でもファインダーに入れることはできます。今回は70-200mmでトライ。
200mm f2.8 ISO-16000でシャッタースピードを5秒に。これで枚数稼いであとで合成しようと思ったけど・・・
曇って終了~
あ~ぁ
西側の夏の大三角形あたりも雲ってる
SCWみてもまーまー白い。万事休すかぁ
ってことでいい加減諦めクルマを一旦片付けモードにして車中泊モードにチェンジ!
遠くの谷で鹿が鳴いてる。
三脚・カメラもクルマに仕舞おうと持って歩いてたら前方からクルマが来た。そしてオレのクルマの前に止まろうとしてる。同じく星を撮りに来た人かな?って思ったらいきなり赤灯ON!パトカーでした。夜の巡回ですかね。オレを見て止まりかけたけど、たぶん三脚持ってたから「あー星の人か」って感じでそのままスルーしていった。やれやれだぜ。
そんなこんなでほぼ諦めかけてたけど、あれ?なんか晴れてきてるぞ👍
『カルスト台地に沈みゆく夏の天の川~カシオペアあたり』
あ、そうだ。角島ではフィルター無しだったけどカルスト台地ではフィルターつけてます。いつものLEE4番ソフトフィルター。だから星は盛大に大きく映ってるけど地上は眠い感じに。
足元は真っ暗だけどやっぱり地平線近くはだいぶ明るいですね。上のは1枚撮り。Sequatorで7枚合成が以下。
『カルスト台地とはくちょう座~カシオペア~ペルセウス座あたり』
という感じでだいたい撮れたので恒例のクルマと一緒に撮ろうタイムに突入。
『カルスト台地とはくちょう座とクルマ』
クルマの青い光はドラレコので思いのほか明るい😩
ツー感じで色々と撮っていたら24時近くになって秋冬の星座たちが東から登ってくる時間に。
『カルスト台地と秋の星座・木星』
『天空の天の川』
オリオン座がまだ東の低い位置にいるので、登るまでクルマの撮影ふたたび。
で、まーまーお気入りになってSNSのヘッダ画像にしたのがこちら
わざわざレンズを変えてまでしてオリオン座のM42と撮ってみた。いまいちだった🤣
RF70-200 F2.8でオリオン座M42を撮ってみる
クルマ撮影も飽きたので登ってきたオリオン座のM42をRF70-200で撮ってみた。111mmで絞り開放2.8、ISO6400。シャッタースピード5秒だと流れない感じ。
ちなみに30秒だとこんなに流れる
5秒露出のを6枚Sequatorで重ねて一部をトリミングした図。M42は中央部が白飛びしてた💦 三つ星の周りの星雲もちょっとだけ映ってる👍
ま、上を見たらキリがないです。赤道儀無しでここまで撮れたらどんまいです👍
現代の機材ならアマチュアでもお金・時間・気合を注ぎ込めばこんくらい撮れるようです!すごっ!
RF70-200 F2.8でM45スバルをもう一度狙ってみる
さっき曇って断念したM45スバルにリトライ
あ、その前にアンドロメダ銀河近くも一枚撮ってみた。よくみると散開星団とかちょいちょい映ってて感動的です。
でM45。ズーム100mm、SS5秒、ISOはMAXの25600でこんなかんじ
これを10枚撮ってSequator合成し中央部をトリミング。たいして変わらず🤣
そのままZOOMアウトしてISO25600のまま13秒露出したのがこれ。すごくねーっすか?星ってまさに星の数ほどあるんですね😆
で、またクルマ撮って😆 上に流星が映ってるけど地味に切れてた😩
ってことでもう撮り尽くした!満足!ってことで帰路へ。が、さきほどカーシックスのクルマでいっぱいだった長者ヶ森駐車場も今は2台のみ。2台とも某人気オラオラ系ミニバンだったのが素敵💕
長者ヶ森駐車場で星景写真
カーフォックスのひとの邪魔にならぬよう静かに三脚を出して駐車場から西北方向へレンズを向ける
地上方向がけっこう明るい。
『秋吉台の丘と沈むはくちょう座~カシオペア座』
オリオン座もだいぶ登ったので反対側へカメラを向ける。カーファックスのひとがオレのカメラに気づいたのか?って星を撮ってるけどそりゃカメラ向けられたら嫌ですよね。申し訳ありません🙏🙏🙏 クルマを発射ちがう発車するみたいでライトがパーッと光った、その刹那・・・オリオン座に流星が流れた🤣🤣
更にもう一台のカータックスのミニバンも走り去った。なんか申し訳ないことした🙏けど、おかげで駐車場にオレしかいなくなって貸し切り。自動インターバル撮影で放置。
『秋吉台と冬の大三角・木星』
Sequatorで21枚合成。
地上がだいぶボケちゃた。合成前の1枚撮りがこちら。そんな変わらない。
そして反対側の夏の天の川を最後にもう一枚
『秋吉台の丘と沈むはくちょう座~カシオペア座』
これもインターバルでいっぱい撮ったけど合成しても大差ないので1枚撮りで。
ってことで25時20分に撮影終了。19時の角島からなんやかんかで6時間くらい撮ってた。満足です👍
機材メモ
・カメラ本体 Canon EOS R5
・特別記載無いレンズは SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art
・RAW撮影しDxO Photolab6で現像。Sequator合成もあり。Photoshopで微調整
カテゴリ:星景写真